カップリング、夢小説ともに読み書きします。サイトに載せたものを再掲載したりしています。恋愛度薄めが好きです。

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投稿日:2019年05月13日 13:18    文字数:7,301

さだめ

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夢主視点。ビサイドで罠にかかってアルベド族に捕まるイサール御一行。

夢小説作品

この作品は下記の登場人物の名前を変換することができます。

登場人物1

アルベド族の娘
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さだめ
1 / 1
 私がビサイドに派遣されたのは単純な理由だった。スピラ南端の田舎村まで召喚士を攫いに行こうという者が他にいなかったからである。
 こういう小さな村は閉鎖的で村人による監視の目が厳しい。物陰に潜んで召喚士が通りかかるのを待つのは大変な仕事だった。
 ちなみに、族長の子であるアニキとリュックは共にマカラーニャ雪原と幻光河という人攫いにはうってつけの場所に派遣されていた。
 なんとあからさまな縁故採用。そんな楽ができるのなら私も族長の娘として生まれてきたらよかった。
 いや、やっぱりあれが父親は嫌だ。族長の娘として生まれてこなくてよかった。リュックは御愁傷様。

 人を誘拐するのに向いている場所の第一は、他に人がいない僻地だ。マカラーニャ雪原がそれにあたる。まず邪魔は入らないし、目撃される恐れもなく、かなり安全に事を運べる。
 次に、移動手段が限られている場所。リュックが向かった幻光河がこれにあたる。召喚士がシパーフに乗っているところを水中から近づいて襲えば、容易には追って来られない。ガードにブリッツ選手でもいない限りまず失敗はしないだろう。

 もう一つ、誘拐に適した場所がある。それはトーナメント開催中のルカだ。
 前述の二ヶ所と違って人目が多いけれど、適切なタイミングをはかれば召喚士一人くらい簡単に拐かせる。なんといっても人々はブリッツのトーナメントを見に来ているから、他の些事には目が向かなくなっているのだ。
 眠らせて背負い込んでしまえば「ああ酔っ払いか」程度に見過ごされる。あとは堂々と船まで連れて行くだけ。
 それにもかかわらずルカ担当班はユウナ誘拐に失敗した。
 正確に言うとユウナ嬢を攫うところまではうまくいった。しかしすぐさまホームに帰らず呑気に試合観戦なんかしていたせいで、ガードが乗り込んできて彼女を奪い返されてしまったのだ。
 族長はこの件に大層ご立腹で、ルカ以南での作戦失敗はもう許されない状況だった。


 前回のナギ節が終わってまだそんなに間がないせいもあるのだろう、召喚士の数自体そう多くはない。新たな召喚士がビサイド寺院を訪れた時には、私がここに来てから随分と日が経っていた。
 今頃はリュックかアニキのどちらかが我々の本命である大召喚士ブラスカの娘ユウナ嬢をホームに連れ帰っているかもしれない。
 だとしても族長は、すべての召喚士を捕らえるまでこれを続けるつもりのようだった。

 私が狙いをつけている三人組は寺院を出て、そのまま村の出口に向かっている。彼らの姿を峠から確認した。
 連絡船の出ている港に続く一本道。大声をあげたところで村にも港にも届かない。その道の脇で私は蹲る。
 やがて三つの異なる足音が聞こえてきた。一つは規則正しく、一つは乱暴に、そして一番軽い足音が私に近づいてきた。
「お姉ちゃん、だいじょーぶ?」
 よし、第一段階は成功だ。彼らの人間性を事前に調査しておいた甲斐がある。

 うぅとかあぁとか適当に唸って、いかにも辛そうに顔を上げた。目の前にいたのは心配そうに私の顔を除き込む少年だった。その背後から青年が二人、のんびり後を追ってくる。
 おそらく兄弟と思われる召喚士とガード。彼らの誘拐は今まで悉く失敗していた。結束が固くコンビネーションが整っているので襲っても返り討ちにされてしまうのだ。
 さすがは最難関のベベルで従召を卒業した有力な召喚士。ビサイドで逃しても復路にチャンスがあるとはいえ私に負わされた責任は大きかった。

 少年は熱心に私を見つめてくる。
「目、どうしたの?」
 私のゴーグルを指して少年は尋ねる。彼がこれをアルベドと結びつけないのは、私がエボンの巡回僧の服を着ているからだ。
「シンにやられまして……光に耐えられないのです」
 それを聞くと少年は勇ましく拳を握った。
「ぼくの兄ちゃん、召喚士なんだ! カタキはうってあげる!」
 余計な世話だ、と私は思った。そんなことよりあなた方はただ易々と私に誘拐されてくれればいい。

 正攻法での誘拐は失敗している。私は他のやつらのように甘くはない。やれと言われたことならやり遂げる。たとえ卑怯な手を使ってでも!
 袖に隠していたスイッチを押すと、少年の足元の土が舞って金属の檻が現れる。
「うわわっ!?」
「パッセ!」
 兄二人が追いついた時には、少年は既に籠の鳥だった。
「フハハハ! 引っかかったな召喚士のガード!!」
 だぼだぼして動きにくい僧衣を脱ぎ捨てる。潜水服とゴーグルで私がアルベド族だと理解した召喚士ともう一人のガードは驚きに目を丸くしていた。
「この少年を返してほしくば大人しく、」
「パッセを離しやがれ!」
 あっと叫ぶ間もなくガードの青年が跳躍して、私の眼前に足が迫った。なぜこんなところに、足が?


 そして気づくと私は少年を捕らえた檻のそばに横たわり、召喚士に介抱されていた。
「大丈夫かい?」
「頭がちぎれそうに痛いです」
 そう言うと召喚士はケアルを唱えてくれた。優しい。
 私はどうやらガードの蹴りをこめかみにもらってダウンしていたようだった。
 なるほど他のやつらが失敗したわけだ。まさか人質をとられても迷いなく攻撃してくるとは思わなかった。即断即決。潔すぎる。

 召喚士の青年は、かたわらのガードを見上げてため息を吐いた。
「マローダ、これからは少し相手の話を聞くように」
 そうだそうだ。もし私が檻に爆薬でもしかけていたらどうするつもりだったんだ。少年の命はなかったかもしれないんだぞ。
 しかしマローダと呼ばれたガードは反省の色もなく反論した。
「んな余裕なかったろーが。大体こいつが弱すぎるんだよ」
 悪かったな。私は罠と騙し討ちを得意とする頭脳派なんだ。自慢じゃないけど武術はからっきしなんだから。

 檻の中に囚われの弟を指し、マローダが私を睨みつける。
「おい、アルベド。さっさとこの機械をどうにかしろや。でなけりゃ……」
 続く言葉を制するように召喚士が彼を肘でつついた。
「脅してどうするんだ。ここは穏便に話し合おう」
 そう言うと召喚士は私に向かってにこりと微笑んだ。
「弟を解放してくれないかな? ああ、心配しないで。今のところ君に危害を加えるつもりはないよ」
「兄貴だって脅してんじゃねーか……」
 うん、優しげな笑顔を浮かべてる分こっちの方が怖いぞ。

「私を脅しても無駄だよ。船に戻らなければその機械は開けられないからね」
 捕獲運搬用の自立移動檻。解放するためのリモコンは船に置いてきている。つまりこの少年を助けたいのならば、彼ら二人は大人しく船に乗るしかないのだ。
 困惑する召喚士に、悔しそうなガード。兄たちと私とを交互に見比べて、檻の中の少年が首を傾げた。
「お姉ちゃん、目が見えてるの?」
「フフフ。あれはねえ、君を油断させるための嘘だ。私の視力は仲間内で猛禽のごとしと恐れられているのだから!」
「な~んだ、よかった!」
「えっ」
 騙されたことにさぞ憤慨するだろうと思っていたら予想外の言葉がかけられた。……よかった? 私の目が見えてて、よかったというの? 私に捕らえられた当人が。
「うぐぐ……」
 なんだ、この胸の痛みは。これが噂に聞く良心の呵責というやつか。

 私の様子にやや呆れを見せつつ、召喚士が尋ねる。
「もしかすると、近頃あちこちで召喚士が姿を消しているのは君のせいなのか?」
「私が攫うのはあなたが初めて。アルベドの仕業か、という意味なら、そうだよ。族長が召喚士を誘拐しろって指示を出してる。成功したら報酬が出るんだ」
 召喚士一人を誘拐すれば一万ギル。私はガードもいっしょくたに捕まえたので少し値段は下がってしまう。それでも小遣いとしてはなかなかだ。
「おいおい、金目当てに召喚士を誘拐すんのかよ」
「お金はいくらあっても足りないもの」
「それで旅をする召喚士がいなくなっちまったら、シンはどうなるってんだ」
「べつにいいんじゃないですか? シンがいようといまいと、人はいつか死ぬのだから」
「アルベドってのはみんなそんな風なのかよ!」
「そんなことはない。アルベドもいろいろだよ」
 私のように無関心な者もいる。族長のように究極召喚を躍起になって否定する者もいる。そしてエボンの民と同じく召喚士の力を頼む者もいる。

 ともあれ、弟が人質にとられている。召喚士とガードは大人しく私の船までついてくることを約束してくれた。
 檻のパネルを操作すると土に埋もれていた脚部が現れ、少年を閉じ込めたまま船を停泊している崖へと自分で歩いていく。
 少年は、なんていうか、はしゃいでいた。囚われの身の自覚がない。マローダが私を警戒しつつ少年のそばを歩いている。召喚士も仕方なく後をついてきた。
 私はといえば自分の手足を一切使わず事が成功して御機嫌だった。

 何やら考え込みながら歩いていた召喚士が私の肩を軽く叩く。
「君……ええと、名前は?」
「ミラ」
「じゃあ、ミラ。君はエボンの言葉が堪能だね」
「兄に仕込まれたから」
 商売をするなら相手の言葉は分かっておいた方がいいと。そのお陰で私はホームに引きこもっている者たちより自由に生きているから、兄には感謝している。
 今頃どこで荒稼ぎしているのやら。兄のことを考えていたら、召喚士が更に聞いてきた。
「どうして“帰り”に罠を仕掛けたんだい?」
「へ?」
「僕らが村に向かってる時に仕掛けることもできただろう。君が失敗しても、僕らは引き返せない。どうせ寺院に行かねばならなかった……その後、ビサイドを出るまでにまた狙うこともできたはずだ」
 それはそうだ。確実性を期するなら一度のチャンスに賭けるより、少なくとも二度の機会を持っておくべきだったのだろう。
「でも私の作戦が一度で成功するのは確信してた」
 兄弟なら、どれか一人を捕まえれば助けるために必ず言うことをきくと決め込んでいた。
 だって他ならぬ私自身がそうするもの。独立独歩でお互い干渉せずに暮らしているけれど、もし兄が人質にとられれば私は全力で彼を助けようとするだろう。

 付け加えるならば、召喚士が試練に挑む前に手を出さなかった明確な理由は一つある。
「あなた方はベベルから来たって聞いた。こんな南端まで遙々やって来て、召喚を得るより前に攫われるのは気の毒だと思った。だからちゃんと寺院に入るのを見届けて、帰りを狙ったんだよ」
 私がそう言ったら彼はちょっと意外そうな顔をして、すぐに笑った。召喚士って、こんな風にも笑うのか。なんだかイメージと違う。
「誘拐犯にお礼を言うのはおかしいかもしれないが、ありがとう」
「え、あ、うん……うん?」
「ベベルから旅を始めた僕は他の召喚士に遅れをとっている。今この状況は置いておくとして、ビサイドまで足を運んだのが無駄にならなくてよかったよ」
 そう、責任を果たせないのは辛いものだ。私に狙われたのは彼自身の責任ではないけれど、召喚を得られなかったらやはり召喚士である彼の責任になる。
 弱かったから、得られなかった。そういうことになってしまう。
 やっぱり帰り道に罠を仕掛けて正解だった。彼にとってはここが最後の寺院。やっとここまで来て無駄足を踏ませずに済んだのはよかった。私は無駄なことが嫌いなんだ。

 ただなんていうか、そう穏やかな笑みを浮かべて私を見つめられると、とるべき態度に困ってしまう。
 彼からしてみれば、誘拐する相手が召喚を得られるように気遣うなんて本当におかしなことじゃないか。お礼を言われる筋合いなんてない。
「や、やっぱり、今のは嘘。試練を終えた後の方が、召喚士も油断してるだろうと思った。それだけ!」
 必死で言い募ると彼はますます笑みを深め、私の混乱もおさまりそうになかった。

 船に乗り込んだところで少年を檻から解放すると、彼は早速マローダを伴って船内の探索に出かけた。まるで遊びに来たかのようだ。悲愴な顔で蹲っていられるよりはずっといいけれども。
 試練を終えたばかりだから休憩したい、と言って召喚士は操縦席の私の隣に腰かけた。
「そういえば、あなたの名前も聞いてなかった」
「ああ、僕はイサール。上の弟がマローダで、下がパッセだ」
 聞いてないところまで教えてくれてありがたいことだ。……イサール、か。なんだかその響きは口にするのがむず痒くなる。どうしてだろう。
「ミラ、この船はどこに行くんだ?」
「アルベドのホーム。そこに召喚士を“保護”してる」
「君も一緒に行くんだろうか」
「島の浜辺までは送るけど、そこからは案内の者がいる。私はまたビサイドに戻って召喚士が来るのを待つ」
「そうか……」
 残念だ、とでも言うかと期待したけれど、イサールは黙ってしまった。

 ホームには召喚士のための世話係もいる。窮屈な思いはするかもしれないけれど、少なくとも旅をしているよりは安全だ。
 マローダはともかくパッセのような子供を連れて死に向かう旅をするのは一苦労に違いない。ちょっと休憩する。それくらいの気持ちでいればいいんじゃないか。
「私は族長の意思に賛同してないんだけど。召喚士が旅をしたいなら好きにすればいいと思う。でもあなた方のような兄弟がシンを倒そうとしてるのは、ちょっと不思議」
 素直な気持ちを言えば、イサールは怒るでもなく「そう思うだろうな」と頷いた。
「弟たちが健やかに育ってくれて、僕は家族のある幸せを享受できた。今度はマローダたちにその幸せを味わってほしい。そして、スピラに住むすべての人たちにも」
 シンを倒そうとしているのは僕であって兄弟たちではないと言う。彼らは兄の意思を全うするためについて来ているだけ。パッセは、究極召喚の真実さえ知らないらしい。大人になるまで知らなくていいのだとイサールは言う。
「とはいえ、パッセがいなかったら召喚士の修行はしなかったかもしれないな。一人だけを置いていくのは、辛い」
「二人ならまだしも耐えられる?」
「そう……身勝手で我が儘な言い分だろう? 二人いれば力を合わせて生きてくれるさ。僕がもたらしたナギ節で」
 彼自身が言う通り、身勝手だし我が儘だ。自分の死という悲しみを大事な兄弟たちに突きつけてでも自分の目的を果たしたいだなんて。
 召喚士とはもっと儚い存在だと思っていたけれど、意外と芯が強くて頑固なんだな。

 私は族長の意思に賛同してはいない。だってシンの犠牲になるのは召喚士だけじゃない。召喚士を“保護”すればそれだけナギ節は遠ざかり、事実としてより多くの人間が死の危険に晒される。
 先日のミヘン・セッションにしてもそうだ。召喚士の死を防ぐ代わりに他の者が死んでいく。ならば同じことではないかと思う。
 ついでに言えば私は、ナギ節もどうだってよかった。そんなものはべつにいらない。私の親は病で死んだ。シンがいなくなったからって、生物が死を避けられるわけではない。
 いつかその時が来るまで、誰しも精一杯生きるだけなのだ。それが私の信条だった。でも……。

 自分の死を生きながら受け入れているイサールを見て小さな反感が芽生えた。
「あのね」
 さっき「召喚士がそうしたいなら旅をすればいい」なんて言ったばかりのことを覆すのは格好悪い。それでも。
「旅、やめた方がいいんじゃないかな。イサールがシンを倒して死んだら、淋しい……かもしれない」
 召喚士であろうとなかろうといつか平等に死が訪れる。何もその自分に訪れる“いつか”を殊更に早めることはないんじゃないか。
「かもしれない?」
 苦笑しながら言うイサールの手を掴む。錫杖を武器としても扱うせいか、意外と硬い大きな手。
「私、あなた方兄弟のことが結構好きみたい。死んでほしくない」
「ミラ……」
 今になって族長の気持ちが少し分かる。召喚士に旅をさせたくないという利己的な正義感。彼らが現世からいなくなろうとしているのに何もしないでいるのは辛かった。

「ねえ、イサール。あなたが究極召喚を使った後、そりゃあマローダとパッセは頑張って生きていくと思うよ。ただ、癒えない傷を負ったままで」
「……」
「ホームに着くまで時間がある。ホームに着いてからもいっぱい考えられる。本当に召喚士に“なりたい”のか、考えてみてよ。誰かのためじゃなくて自分のことを思うべきだ」
「僕は幼い頃から大召喚士様の像を見上げて暮らしてきた。そこに加わるのが夢だったんだ」
「でも……弟たちや、妻や子とそれを見上げる暮らしを続けていくこともできる。そういう未来を望まないの?」
 イサールは目を瞑り、苦しそうに眉根を寄せた。
「旅をやめようという気はない。僕はいついかなる時でも召喚士であることをやめない。だが、君に会って心が揺らぐ。罠にかかって攫われ、旅を中断させられた。それも運命なのかもしれない、と」
 ザナルカンドへ行くなと誰かが彼を引き留める。自分はそうすべきではないのかもしれないと思うこともある。彼は繋いだ手をじっと見つめた。

 高速艇はビーカネル島を目指している。島に着いたらお別れだ。私はまたビサイド島に戻って召喚士を待つことになる。イサールは召喚士の部屋に閉じ込められる。脱出を試みても、ベベルの方角すら分からないのにビーカネルを出ることは難しいだろう。
 もし、彼がシンを倒すことを諦めたら。自分の生を謳歌することを決意したら。私はそれを喜ぶだろう。
 旅をやめた召喚士に世間の風当たりは冷たいと聞く。ならば彼もエボンに拘らずに生きてみればいい。私がアルベドに拘らず好き勝手やっているみたいに。
 イサールとは、また会える気がするんだ。シンがいようといまいと、彼と私が生きている限り、運命はいつでも交差し得る。私はその日をじっと待つことにする。
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