プロフィールタグ

投稿日:2023年07月17日 10:46    文字数:7,281

主人公視点 立方椿バッドエンド後SS

ステキ数:1
コメントを送りました
ステキ!を送りました
ステキ!を取り消しました
ブックマークに登録しました
ブックマークから削除しました
コメントはあなたと作品投稿者のみに名前と内容が表示されます
*バッドエンドネタバレ注意
当方が勝手に幻覚を見ながら描いたので、必然愛ちゃんの立方さんへの好感度が(バッドエンドのはずなのに)普通に高いし
永遠に愛ちゃんも幻覚見てるし
なんだかんだ言いながら自己中で、うっすら性格悪い(当方の性癖)です
1 / 1


 ずっと膝を抱えて、何も見ないように目を瞑っていたんだと思う。鼓膜に焼きついた立方さんの声がずっとどこか遠くに鳴っている。立方さんのあの笑顔が忘れられない。全身にじっとりとかいた汗と、床に滴る大量の血。それが目を瞑っていてもずっと、ずっと見えている。
 落ち着かなくちゃと思って深呼吸をしたら、むせ返るようなキツい血の香りを口いっぱいに吸い込んでしまって、吐きそうになった。
 組んだ腕の中に顔を伏せたまま、結んでいたまぶたを、ゆっくりと開く。大丈夫、大丈夫。なにが大丈夫なのかはさっぱりわからないけど、きっと、大丈夫。
 軽い息を数度繰り返す間に覚悟を決めて、ゆっくりと視線を上げた。
 私が塞ぎ込んで座っている間にかなりの時間が経っているはずなのに、部屋の様子は何も変わってなんかいなかった。
 この部屋には窓が無い。だから時間の感覚がぼんやり
していて……そもそも何分時間が進んだかも、今が何時なのかも分からない。
 真っ赤な部屋のまんなかに倒れている立方さんに自然と目線が引き寄せられる。
 もう、動かない。……本当に、死んじゃってるんだ。
 ずっと膝の上で組んでいた手をほどいて、恐る恐る手を伸ばして、その体に触れる。まだこんなに暖かくて柔らかいのに、もうこれは立方さんじゃない。だって、生きてない。さっきまで、さっきまでちゃんと、生きてたのに。
 さっきまであんなに耳鳴りがしてうるさかったはずなのに、いつのまにかこんなに静かで。 
 死体が握りしめていた包丁を拾い上げる。その指が立方さんの手に触れたことに驚いて、思わず振り払ってしまった。立方さんとは、結局一度も手を握ったことが無かったのに。
 手を振り払った時に床を滑って遠くへ行ってしまった包丁を追いかけようとして、うまく立ち上がれなくて床に滑り込むように転んだ。体を支えようと床についた手が嫌にぬるついていて、見ればまだらに赤く絡まるような血がついていて、それが、どうしようもなく怖くて、怖くて……怖くて! 逃げるように床を這いつくばって、壁の方まで逃げ出した。両手の汚れを拭おうと手を擦り付けても赤色が手の甲まで塗り広がるだけだ。嫌だ、いや、いやだ……! 気持ち悪い。気持ち悪い! ……自分の中で響くその声が、いつだったか立方さんをいじめていた生徒の声と混じって置き換わる。「気持ち悪!」「もう学校来んなよ」「辛気臭ぇんだよっ!」違う。違う! 私はそんな風に思ってない! 思ってなんかないっ!
 どれが本当で嘘かわからなくなって両手で耳を塞ぐ。耳から頬にかけてべっとりとした粘性が肌にこびり付くのを感じて、怖くなって涙が出てきた。

 腰が抜けたのか足に力が入らず立ち上がれないまま、四つん這いで包丁を取りに行く。鍵を、鍵を取らなきゃ。部屋の鍵。部屋の扉に付いている、内鍵を開けるための鍵。立方さんが、飲み込んだ鍵を、取らなきゃ。立方さんはそうしろって言ってたから、そうだ、そうしなきゃ。……私が、自分で、取り出さなきゃ。
 持ち上げた包丁は見た目よりかなり重たかった。その重みが、これは調理道具なんかじゃないって、人を殺せる凶器なんだって言ってる気がして、すごく嫌だった。


 そこで、目が覚めたように呼吸が戻ってきた。びっくりして体が跳ねて、机と椅子がガタンと音を立てる。教室中の視線が自分に集まるような心地がする。普段だったら恥ずかしいって思って、それで終わるのに、今日はその視線が嫌に気になった。その視線が、みんなが、自分を責めてる気がする。そんなことないって頭ではわかってるのに、その嫌な感じを追い出せない。責められている気がする。ずっと。
「信じてたのに」
 いつか聞いた声がして、驚いて窓の方を見た。そこには誰も居ない。だってそうだ、ここは3階だ。窓の外に人なんて居ない。居るはずない。人は、そんなところに居られるはず、ないんだ。
 でも何かがそこに、窓の外に、ここに、居る気がして、どうしても窓から視線が逸らせなかった。逃げ出したくて、でも足は動かなくて、歯が打ち合ってカチカチと鳴っていて、足が動かないまま体だけ逃げ出したから、そのまま椅子から落ちて床に倒れた。
 視線が集まる。床に蹲った自分に、教室中の視線が。それがなんだかいじめられている時の立方さんと被って、その視線の全てに悪意が籠っているような気がしてきた。こわい。こわい。視線が怖い……! 立方さんはずっとこんな思いをしていたの? こんなに辛くて、苦しくて、怖かったの? それなのに私は立方さんの手を振り払って、立方さんの信用を裏切って……!
「嘘つき」
 立方さんの声が聞こえる。
「嘘つき」
 ずっと私を責めてくる。
「嘘つき」
 立方さんを裏切った私を。
「嘘つき」
 立方さんを殺した私をずっと。
「嘘つき」
 ずっと許せないんだ。だからずっと、そうやって私を責めてるんでしょ?
「あの、逆井さん……大丈夫?」
「触らないで!」
 自分の背に触れたのが、あの日手に取った異様に重たい包丁のような気がして、背中に裂けたような痛みが走る。ずっと泣いている。泣いているのが誰かわからない。ずっと声がする。ずっと、私を責めているんだ。

 自分じゃ立てないまま、抱えられるようにして保健室に連れて行ってもらって、そこで横になってしばらく休ませてもらったら、かなり落ち着いた。
 保健室の天井を見上げながら自分の立方さんに対する行動を一つずつ思い返しては、あの時自分がこうしていたら今も立方さんは生きていたのかな、って考える。
 なんで自分はもっと上手に選べなかったんだろう。簡単なことだったはずなのに。あの時、立方さんの話をもっと真面目に聞いていれば。あの時、立方さんのことを笑ったりしなければ。あの時、立方さんがいじめられているのを見て見ぬふりなんてしなければ。あの時、あんなふうに立方さんの手を振り払ったりしなければ。
「信じてたのに」……そう言った立方さんの顔を思い浮かべる。私が間違わなければ、あんな顔させなくて済んだのに。
「嘘つき」……そう、嘘つきだったの。立方さんに嘘をついた。沢山。悪意を持って言ったものから、自分じゃ気づいてないような些細なものまで、沢山。その嘘と同じだけ謝ったら、いつか……いつか、許してもらえるのかな。

 結局、今日の授業は早退することになった。
 どうやって家に帰ったのかもわからなくて、もう動けなくて制服のまま床で寝て見た夢の中で、立方さんがまた私のことを「嘘つき」「信じてたのに」って罵ってた。


 雨が降ってる。雨粒が傘を叩く音が、次第にあの日の強い耳鳴りに変わっていく。街角の影にあの日によく似た血溜まりを見た気がして、思わず傘を取り落とした。落ちた傘が、アスファルトにぶつかって軽く跳ねる。私が見て血溜まりだと思ったのは、ただ水たまりに、赤い自販機が映り込んでいただけだった。傘に阻まれなくなった雨が染み込んで、私の体がぐっしょりと濡れていく。
 なんだかあの日感じた気持ち悪い汗の感覚にそっくりだと思った。あの日私が汗だと思っていたものは、本当に自分の汗だけだったのだろうか。もしかしたら、立方さんの流した血が混じっていたんじゃないの? 服の隙間まで流れ込んで来た水滴がどうしても赤色に染まっている気がして、怖い。
 怖い、怖い、怖い……なにより、気持ち悪い。あの日と違って体は酷く冷めているけれど、頭だけどうしても醒めないところだけは、あの日と全くおんなじだった。


 ああ、またあの日の夢を見てる。

 引きずられるようにして連れて来られたのは、窓のない部屋だった。あの、窓のない内鍵扉の薄暗い部屋。部屋の扉に内側から鍵をかけて、こちらに向かって笑う立方さんは、今となってはもう見慣れた女の子の姿で、けれどなぜか、その姿がいつもより綺麗に見えて……本当に、この部屋にそぐわないくらい綺麗で、なにより異質だった。
 その立方さんの綺麗な顔が、どろりと、汚い色の液状に変わって、溶け落ちていく。顔だけじゃない。髪が、肩が、全身が溶けて床に崩れ落ちて、消えて、赤い血の痕の付いた包丁だけが床に残されていた。
  私は、床の包丁を拾い上げる。
 そう、この包丁で、私は、立方さんの体を――。
  私は包丁の柄を両手で逆手に握る。自分のお腹に向いた切先を、そのまま、あのとき立方さんにしたのと同じように、振り下ろした。
 呼吸が止まっていたのか今止まったのかわからない。わからないまま、何もわからず目が醒めた。体が震えて動かせない。力がどこにも入れられないのに、ずっと意識の外側で震えているのがまるで自分の体じゃないみたいで怖かった。
 いつのまにか開いていた目を開けたら、白い人影が目の前に居て、怖くて逃げ出してすぐそばにあった壁に頭がゴンという鈍い音を立ててぶつかったのに、それでもまだ逃げようと壁に向かってもがいている。
  そっちに向かったって、どこへも行けはしないのに。変な感じだ。そもそも人なんて居ない。人影に見えたのは、冷たい温度に白く湯気立った自分の吐いた息だ。
 呼吸を何度か繰り返して、無秩序に跳ねていた息がだんだんと平常のリズムを思い出す。その辺りでようやく自分の口から出る息が白く染まっているのに気がついて、それが、部屋が異様に寒いからだと思い至る。寒い。そうだ、そういえばもう1月だっけ。部屋と体はこんなに寒いのに、頭だけ湯立つように熱くて、溶けてしまいそうなのに、今日も生きてて、なんか……ずっと変だ。私はあの日からおかしくなってしまったみたいだった。だって普通に日常を過ごすことができない。いつだって、どこでだって、赤くて、あの緑の目が、本当、気持ち悪くて……。
 我慢できなくて、そのまま床に吐いた。喉が自分の意思とは別方向に痙攣している感じがする。背中がなんだか攣りそうだ。痛い。お腹の近くのどこかが痛い。苦しくて、しんどくて、それ以外はもう何にもわからない。
呼吸するだけで精一杯で、呼吸ができているのかすらもわからなくて、吐いたものも、学校も、いまの生活も、どうにかしなきゃいけないって分かってるけど、体が動かないから動けない。なんとか横に転がって、そしたら勢いに任せて床に体をぶつけてしまって、割と痛くてちょっと涙が出た。
 ぼんやりと何も目にとまらない視界で部屋を眺める。
部屋も空気も全部同じ色みたいだ。輪郭も文字も全部解けてぐちゃぐちゃになった視界で、ふっと、急に時計の数字にピントが合った。
  1月8日……今日の日付だ。
「立方さんの、誕生日だ……」
 久しぶりに声を出した気がする。喉につっかえるような感触がして、ひどく違和感のある声が出た。
  立方さんに誕生日を教えてもらった時、私はなんて言ったっけ? 「次の誕生日は一緒にお祝いしよう」って言わなかった?
 立方さんはその約束、まだ覚えているだろうか。もう会わないようにしようって私が勝手に決めて、立方さんを避けはじめて、立方さんはなんて思ったんだろう。誕生日の約束も破られるって思ってた? その時からずっと私を責めてたの?
 涙が溢れて、体が重いから拭えなくて流れっぱなしの涙で視界が曇って何も見えない。辛くてぎゅっと目を瞑るようにまばたきして開いたら、ずっと目線の先にあった時計の表示が0時に切り替わったのが見えた。
 日付は、1月9日。
 立方さんの誕生日が終わっちゃった。これで私は正真正銘の嘘つきだ。なにひとつ約束なんか守れなかった、ずっとずっと立方さんに許してなんか貰えない、ただの、ただの嘘つきだ。
「あ……ああ、ああぁ――っ!!!」
 喉の奥から言葉にならない激情が漏れ出す。使い忘れた声で、ごめんなさいと鳴き叫ぶ。
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……いくら謝ったって今更誰にも許してなんかもらえないけど、いまの私には謝ることくらいしかできそうにない。
 涙がぼろぼろと溢れて落ちていく。鼻が、頬が、顔の全部がぐちゃぐちゃになって、お腹の上の方がずっと引き攣って揺れている。苦しくて、息も吸えなくて、ずっと声を吐いている。
 頭が痛くて、痛いこともよくわからなくて、どこもかしこも痛いような気がして、まだ重くてひとつも動かせていない全身が、酷く強張っている。
 流れる涙を拭うこともできずに、床に落ちて髪の毛と絡まって酷いことになってるってことだけ、なんとなく察した。
 ずっと叫んでいる。ごめんなさいと叫んでいる。でも、それに応える声は聞こえない。私は、ずっと、ずっとずっと許されない。
 視界が白んで、本当に何も見えなくなって、自分がちゃんと息をしているのかがわからない。苦しい。苦しくて、苦しいのもどこか遠くに、意識が、意識が遠のいていく。
 そうやって気絶するように寝て、いつのまにか起きて。最近はずっと、それを繰り返している。 


  今日は立方さんの命日だ。
 ずっと最近は、かなり前からずっと、昨日まで、体調も最悪で布団からひとつも起き上がれなかったのに、今日はなんだか朝から調子がいい。
  頭がすっきりしていて気分も爽快だ。明瞭な視界でカレンダーを見る。今日は立方さんの命日だ。ほら、きっと、立方さんが呼んでるんだ。
 そう、そうだ。今日は立方さんの命日だ。いつものごとくあの日の記憶が蘇ってくる予兆を感じて、被りを振って追い出した。大きく深呼吸をして、支度をする。クローゼットの奥から取り出したのは、去年も着た、黒い礼服だった。
 今日は命日だから、彼のお墓参りに行く。去年も、その前も来た気がする。線香をあげて、手を合わせて、いつも同じことを祈っている。
「お願い。お願いだから、もう許してください」

 線香も燃え尽きて、もう帰ろうと思って立ち上がって踵を返したら、立方さんのご両親がちょうどこちらに向かって来るところだった。目に留めてしまって、無視をするのも悪い気がして、けれど良い挨拶が咄嗟に出て来ない。
 二人も私に気がついて、足を止める。何も言わないで、ただ、ただ、悲しそうな暗い顔をする。
 そうだ、立方さんのお葬式の時も同じだった。二人は今と同じ顔をして私を見たんだ。そうして何も言わずに、どうしても立方さんが死んだことを受け入れられない私をお葬式の席に通してくれて、焼き場で焼かれた立方さんの体が全部骨と灰になるところまで見せてくれたんだ。
 二人が優しいんだってことは、よくわかってる。だって私は、二人から罵倒されたことなんて一度もない。二人が立方さんを大好きだったってことも、わかってる。じゃないと葬儀場であんなに、あんな風に泣き崩れて咽び泣いたりしないだろうから。
 謝るのも、挨拶をするのも、何を言うのも違う気がして、迷った末に私は、小さく目礼をして逃げるように足早にその場を立ち去った。 

 最初は早歩きだったのが、次第に駆け足になって、何度か躓きながら、いつのまにか走ってた。
 人も車もいなくて、もしかしたら信号にも気付いていなかったかもしれない。そうやってずっと走ってたら、カンカンカンと鋭い音が耳を刺して、道路の真ん中に遮断機のバーがゆっくり降りてきた。私は、それを眺めながらようやく足を止めた。
 カンカンカンカンと音がしている。音がどこか遠くに聞こえて、なんだか現実じゃないみたい。
  ねえ、もういいじゃん、終わりにしようよ。 
 遮断機の音が二重に聞こえる。頭に反響して、ぐわんぐわんと揺れるように鳴っている。カンカンカンカンと響いている。音が何重にも重なって、どこから聞こえているのかすらよくわからなくて、煩い。
 音がうるさくて、自分の声が聞こえない。自分が何か言っているような気がする。そんなことない。何も言っていないのに。
  なんだか疲れちゃったな。
 カンカンカンカンと音が鳴っている。不明瞭な頭の中で、なんだか急に、全てが馬鹿みたいに思えてきた。苦しい。ずっと、ずっと苦しい。そう、そうだ、もう終わりにしようよ。どれだけ耐えたって許されない。許されないのは、もう疲れたから。もう、許されたい。おしまいにしたい。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 その思いに応えるように音が止み、門出を祝うように遮断機が開いた。 
 もう何の音も聞こえない。頭の中はさっきと打って変わって酷く明瞭で、とても体が軽く感じる。追い風が吹いてくる。いつの間にか全身に浮かんでいたじっとりとした汗が、風に冷やされて気持ちいい。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 きっとどこにも行けない。天国も地獄もない。だってもし本当にそれがあるのなら、私はきっとこんなに苦しんでない。きっと立方さんはあの世になんて行けてない。だったら私もきっとどこへも行けない。 
 だってそうでしょ? 私の罪を裁けるものなんて、きっと、きっともうどこにも無いんだから。
 不明瞭に揺れる視界の中を、高揚感と異様に軽い足取りに任せて歩いていたら、いつのまにか随分と高いところに来ていた。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 ここにいるの? 立方さんが? 
 全然わかんないけど、そんなの当たり前か。見て分かるならきっと、今までだって見えてたはずだ。だって、ずっとそばにいたんでしょ? 
 うん……いいよ、私もすぐにそうなってあげる。だから、そうしたらーー今度こそ許してくれる? 
 柵にしがみついて、全身を使って乗り越えて、そのまま落ちるように宙に浮かぶ。耳鳴りが酷い。息が詰まって泣きそうで。そんな中で一瞬、一瞬だけ、地上に立ってこちらを見上げる立方さんが見えた気がした。 
 ああ、立方さんが、こっちを見て、綺麗な顔で笑ってる。



1 / 1
コメントを送りました
ステキ!を送りました
ステキ!を取り消しました
ブックマークに登録しました
ブックマークから削除しました

コメント

ログインするとコメントを投稿できます

何をコメントすれば良いの?
『コメントって何を投稿したらいいの・・・」と思ったあなたへ。
コメントの文字制限は140文字までとなり、長いコメントを考える必要はございません。
「萌えた」「上手!」「次作品も楽しみ」などひとこと投稿でも大丈夫です。
コメントから交流が生まれ、pictMalFemが更に楽しい場所になって頂ければ嬉しいです!
主人公視点 立方椿バッドエンド後SS
1 / 1


 ずっと膝を抱えて、何も見ないように目を瞑っていたんだと思う。鼓膜に焼きついた立方さんの声がずっとどこか遠くに鳴っている。立方さんのあの笑顔が忘れられない。全身にじっとりとかいた汗と、床に滴る大量の血。それが目を瞑っていてもずっと、ずっと見えている。
 落ち着かなくちゃと思って深呼吸をしたら、むせ返るようなキツい血の香りを口いっぱいに吸い込んでしまって、吐きそうになった。
 組んだ腕の中に顔を伏せたまま、結んでいたまぶたを、ゆっくりと開く。大丈夫、大丈夫。なにが大丈夫なのかはさっぱりわからないけど、きっと、大丈夫。
 軽い息を数度繰り返す間に覚悟を決めて、ゆっくりと視線を上げた。
 私が塞ぎ込んで座っている間にかなりの時間が経っているはずなのに、部屋の様子は何も変わってなんかいなかった。
 この部屋には窓が無い。だから時間の感覚がぼんやり
していて……そもそも何分時間が進んだかも、今が何時なのかも分からない。
 真っ赤な部屋のまんなかに倒れている立方さんに自然と目線が引き寄せられる。
 もう、動かない。……本当に、死んじゃってるんだ。
 ずっと膝の上で組んでいた手をほどいて、恐る恐る手を伸ばして、その体に触れる。まだこんなに暖かくて柔らかいのに、もうこれは立方さんじゃない。だって、生きてない。さっきまで、さっきまでちゃんと、生きてたのに。
 さっきまであんなに耳鳴りがしてうるさかったはずなのに、いつのまにかこんなに静かで。 
 死体が握りしめていた包丁を拾い上げる。その指が立方さんの手に触れたことに驚いて、思わず振り払ってしまった。立方さんとは、結局一度も手を握ったことが無かったのに。
 手を振り払った時に床を滑って遠くへ行ってしまった包丁を追いかけようとして、うまく立ち上がれなくて床に滑り込むように転んだ。体を支えようと床についた手が嫌にぬるついていて、見ればまだらに赤く絡まるような血がついていて、それが、どうしようもなく怖くて、怖くて……怖くて! 逃げるように床を這いつくばって、壁の方まで逃げ出した。両手の汚れを拭おうと手を擦り付けても赤色が手の甲まで塗り広がるだけだ。嫌だ、いや、いやだ……! 気持ち悪い。気持ち悪い! ……自分の中で響くその声が、いつだったか立方さんをいじめていた生徒の声と混じって置き換わる。「気持ち悪!」「もう学校来んなよ」「辛気臭ぇんだよっ!」違う。違う! 私はそんな風に思ってない! 思ってなんかないっ!
 どれが本当で嘘かわからなくなって両手で耳を塞ぐ。耳から頬にかけてべっとりとした粘性が肌にこびり付くのを感じて、怖くなって涙が出てきた。

 腰が抜けたのか足に力が入らず立ち上がれないまま、四つん這いで包丁を取りに行く。鍵を、鍵を取らなきゃ。部屋の鍵。部屋の扉に付いている、内鍵を開けるための鍵。立方さんが、飲み込んだ鍵を、取らなきゃ。立方さんはそうしろって言ってたから、そうだ、そうしなきゃ。……私が、自分で、取り出さなきゃ。
 持ち上げた包丁は見た目よりかなり重たかった。その重みが、これは調理道具なんかじゃないって、人を殺せる凶器なんだって言ってる気がして、すごく嫌だった。


 そこで、目が覚めたように呼吸が戻ってきた。びっくりして体が跳ねて、机と椅子がガタンと音を立てる。教室中の視線が自分に集まるような心地がする。普段だったら恥ずかしいって思って、それで終わるのに、今日はその視線が嫌に気になった。その視線が、みんなが、自分を責めてる気がする。そんなことないって頭ではわかってるのに、その嫌な感じを追い出せない。責められている気がする。ずっと。
「信じてたのに」
 いつか聞いた声がして、驚いて窓の方を見た。そこには誰も居ない。だってそうだ、ここは3階だ。窓の外に人なんて居ない。居るはずない。人は、そんなところに居られるはず、ないんだ。
 でも何かがそこに、窓の外に、ここに、居る気がして、どうしても窓から視線が逸らせなかった。逃げ出したくて、でも足は動かなくて、歯が打ち合ってカチカチと鳴っていて、足が動かないまま体だけ逃げ出したから、そのまま椅子から落ちて床に倒れた。
 視線が集まる。床に蹲った自分に、教室中の視線が。それがなんだかいじめられている時の立方さんと被って、その視線の全てに悪意が籠っているような気がしてきた。こわい。こわい。視線が怖い……! 立方さんはずっとこんな思いをしていたの? こんなに辛くて、苦しくて、怖かったの? それなのに私は立方さんの手を振り払って、立方さんの信用を裏切って……!
「嘘つき」
 立方さんの声が聞こえる。
「嘘つき」
 ずっと私を責めてくる。
「嘘つき」
 立方さんを裏切った私を。
「嘘つき」
 立方さんを殺した私をずっと。
「嘘つき」
 ずっと許せないんだ。だからずっと、そうやって私を責めてるんでしょ?
「あの、逆井さん……大丈夫?」
「触らないで!」
 自分の背に触れたのが、あの日手に取った異様に重たい包丁のような気がして、背中に裂けたような痛みが走る。ずっと泣いている。泣いているのが誰かわからない。ずっと声がする。ずっと、私を責めているんだ。

 自分じゃ立てないまま、抱えられるようにして保健室に連れて行ってもらって、そこで横になってしばらく休ませてもらったら、かなり落ち着いた。
 保健室の天井を見上げながら自分の立方さんに対する行動を一つずつ思い返しては、あの時自分がこうしていたら今も立方さんは生きていたのかな、って考える。
 なんで自分はもっと上手に選べなかったんだろう。簡単なことだったはずなのに。あの時、立方さんの話をもっと真面目に聞いていれば。あの時、立方さんのことを笑ったりしなければ。あの時、立方さんがいじめられているのを見て見ぬふりなんてしなければ。あの時、あんなふうに立方さんの手を振り払ったりしなければ。
「信じてたのに」……そう言った立方さんの顔を思い浮かべる。私が間違わなければ、あんな顔させなくて済んだのに。
「嘘つき」……そう、嘘つきだったの。立方さんに嘘をついた。沢山。悪意を持って言ったものから、自分じゃ気づいてないような些細なものまで、沢山。その嘘と同じだけ謝ったら、いつか……いつか、許してもらえるのかな。

 結局、今日の授業は早退することになった。
 どうやって家に帰ったのかもわからなくて、もう動けなくて制服のまま床で寝て見た夢の中で、立方さんがまた私のことを「嘘つき」「信じてたのに」って罵ってた。


 雨が降ってる。雨粒が傘を叩く音が、次第にあの日の強い耳鳴りに変わっていく。街角の影にあの日によく似た血溜まりを見た気がして、思わず傘を取り落とした。落ちた傘が、アスファルトにぶつかって軽く跳ねる。私が見て血溜まりだと思ったのは、ただ水たまりに、赤い自販機が映り込んでいただけだった。傘に阻まれなくなった雨が染み込んで、私の体がぐっしょりと濡れていく。
 なんだかあの日感じた気持ち悪い汗の感覚にそっくりだと思った。あの日私が汗だと思っていたものは、本当に自分の汗だけだったのだろうか。もしかしたら、立方さんの流した血が混じっていたんじゃないの? 服の隙間まで流れ込んで来た水滴がどうしても赤色に染まっている気がして、怖い。
 怖い、怖い、怖い……なにより、気持ち悪い。あの日と違って体は酷く冷めているけれど、頭だけどうしても醒めないところだけは、あの日と全くおんなじだった。


 ああ、またあの日の夢を見てる。

 引きずられるようにして連れて来られたのは、窓のない部屋だった。あの、窓のない内鍵扉の薄暗い部屋。部屋の扉に内側から鍵をかけて、こちらに向かって笑う立方さんは、今となってはもう見慣れた女の子の姿で、けれどなぜか、その姿がいつもより綺麗に見えて……本当に、この部屋にそぐわないくらい綺麗で、なにより異質だった。
 その立方さんの綺麗な顔が、どろりと、汚い色の液状に変わって、溶け落ちていく。顔だけじゃない。髪が、肩が、全身が溶けて床に崩れ落ちて、消えて、赤い血の痕の付いた包丁だけが床に残されていた。
  私は、床の包丁を拾い上げる。
 そう、この包丁で、私は、立方さんの体を――。
  私は包丁の柄を両手で逆手に握る。自分のお腹に向いた切先を、そのまま、あのとき立方さんにしたのと同じように、振り下ろした。
 呼吸が止まっていたのか今止まったのかわからない。わからないまま、何もわからず目が醒めた。体が震えて動かせない。力がどこにも入れられないのに、ずっと意識の外側で震えているのがまるで自分の体じゃないみたいで怖かった。
 いつのまにか開いていた目を開けたら、白い人影が目の前に居て、怖くて逃げ出してすぐそばにあった壁に頭がゴンという鈍い音を立ててぶつかったのに、それでもまだ逃げようと壁に向かってもがいている。
  そっちに向かったって、どこへも行けはしないのに。変な感じだ。そもそも人なんて居ない。人影に見えたのは、冷たい温度に白く湯気立った自分の吐いた息だ。
 呼吸を何度か繰り返して、無秩序に跳ねていた息がだんだんと平常のリズムを思い出す。その辺りでようやく自分の口から出る息が白く染まっているのに気がついて、それが、部屋が異様に寒いからだと思い至る。寒い。そうだ、そういえばもう1月だっけ。部屋と体はこんなに寒いのに、頭だけ湯立つように熱くて、溶けてしまいそうなのに、今日も生きてて、なんか……ずっと変だ。私はあの日からおかしくなってしまったみたいだった。だって普通に日常を過ごすことができない。いつだって、どこでだって、赤くて、あの緑の目が、本当、気持ち悪くて……。
 我慢できなくて、そのまま床に吐いた。喉が自分の意思とは別方向に痙攣している感じがする。背中がなんだか攣りそうだ。痛い。お腹の近くのどこかが痛い。苦しくて、しんどくて、それ以外はもう何にもわからない。
呼吸するだけで精一杯で、呼吸ができているのかすらもわからなくて、吐いたものも、学校も、いまの生活も、どうにかしなきゃいけないって分かってるけど、体が動かないから動けない。なんとか横に転がって、そしたら勢いに任せて床に体をぶつけてしまって、割と痛くてちょっと涙が出た。
 ぼんやりと何も目にとまらない視界で部屋を眺める。
部屋も空気も全部同じ色みたいだ。輪郭も文字も全部解けてぐちゃぐちゃになった視界で、ふっと、急に時計の数字にピントが合った。
  1月8日……今日の日付だ。
「立方さんの、誕生日だ……」
 久しぶりに声を出した気がする。喉につっかえるような感触がして、ひどく違和感のある声が出た。
  立方さんに誕生日を教えてもらった時、私はなんて言ったっけ? 「次の誕生日は一緒にお祝いしよう」って言わなかった?
 立方さんはその約束、まだ覚えているだろうか。もう会わないようにしようって私が勝手に決めて、立方さんを避けはじめて、立方さんはなんて思ったんだろう。誕生日の約束も破られるって思ってた? その時からずっと私を責めてたの?
 涙が溢れて、体が重いから拭えなくて流れっぱなしの涙で視界が曇って何も見えない。辛くてぎゅっと目を瞑るようにまばたきして開いたら、ずっと目線の先にあった時計の表示が0時に切り替わったのが見えた。
 日付は、1月9日。
 立方さんの誕生日が終わっちゃった。これで私は正真正銘の嘘つきだ。なにひとつ約束なんか守れなかった、ずっとずっと立方さんに許してなんか貰えない、ただの、ただの嘘つきだ。
「あ……ああ、ああぁ――っ!!!」
 喉の奥から言葉にならない激情が漏れ出す。使い忘れた声で、ごめんなさいと鳴き叫ぶ。
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……いくら謝ったって今更誰にも許してなんかもらえないけど、いまの私には謝ることくらいしかできそうにない。
 涙がぼろぼろと溢れて落ちていく。鼻が、頬が、顔の全部がぐちゃぐちゃになって、お腹の上の方がずっと引き攣って揺れている。苦しくて、息も吸えなくて、ずっと声を吐いている。
 頭が痛くて、痛いこともよくわからなくて、どこもかしこも痛いような気がして、まだ重くてひとつも動かせていない全身が、酷く強張っている。
 流れる涙を拭うこともできずに、床に落ちて髪の毛と絡まって酷いことになってるってことだけ、なんとなく察した。
 ずっと叫んでいる。ごめんなさいと叫んでいる。でも、それに応える声は聞こえない。私は、ずっと、ずっとずっと許されない。
 視界が白んで、本当に何も見えなくなって、自分がちゃんと息をしているのかがわからない。苦しい。苦しくて、苦しいのもどこか遠くに、意識が、意識が遠のいていく。
 そうやって気絶するように寝て、いつのまにか起きて。最近はずっと、それを繰り返している。 


  今日は立方さんの命日だ。
 ずっと最近は、かなり前からずっと、昨日まで、体調も最悪で布団からひとつも起き上がれなかったのに、今日はなんだか朝から調子がいい。
  頭がすっきりしていて気分も爽快だ。明瞭な視界でカレンダーを見る。今日は立方さんの命日だ。ほら、きっと、立方さんが呼んでるんだ。
 そう、そうだ。今日は立方さんの命日だ。いつものごとくあの日の記憶が蘇ってくる予兆を感じて、被りを振って追い出した。大きく深呼吸をして、支度をする。クローゼットの奥から取り出したのは、去年も着た、黒い礼服だった。
 今日は命日だから、彼のお墓参りに行く。去年も、その前も来た気がする。線香をあげて、手を合わせて、いつも同じことを祈っている。
「お願い。お願いだから、もう許してください」

 線香も燃え尽きて、もう帰ろうと思って立ち上がって踵を返したら、立方さんのご両親がちょうどこちらに向かって来るところだった。目に留めてしまって、無視をするのも悪い気がして、けれど良い挨拶が咄嗟に出て来ない。
 二人も私に気がついて、足を止める。何も言わないで、ただ、ただ、悲しそうな暗い顔をする。
 そうだ、立方さんのお葬式の時も同じだった。二人は今と同じ顔をして私を見たんだ。そうして何も言わずに、どうしても立方さんが死んだことを受け入れられない私をお葬式の席に通してくれて、焼き場で焼かれた立方さんの体が全部骨と灰になるところまで見せてくれたんだ。
 二人が優しいんだってことは、よくわかってる。だって私は、二人から罵倒されたことなんて一度もない。二人が立方さんを大好きだったってことも、わかってる。じゃないと葬儀場であんなに、あんな風に泣き崩れて咽び泣いたりしないだろうから。
 謝るのも、挨拶をするのも、何を言うのも違う気がして、迷った末に私は、小さく目礼をして逃げるように足早にその場を立ち去った。 

 最初は早歩きだったのが、次第に駆け足になって、何度か躓きながら、いつのまにか走ってた。
 人も車もいなくて、もしかしたら信号にも気付いていなかったかもしれない。そうやってずっと走ってたら、カンカンカンと鋭い音が耳を刺して、道路の真ん中に遮断機のバーがゆっくり降りてきた。私は、それを眺めながらようやく足を止めた。
 カンカンカンカンと音がしている。音がどこか遠くに聞こえて、なんだか現実じゃないみたい。
  ねえ、もういいじゃん、終わりにしようよ。 
 遮断機の音が二重に聞こえる。頭に反響して、ぐわんぐわんと揺れるように鳴っている。カンカンカンカンと響いている。音が何重にも重なって、どこから聞こえているのかすらよくわからなくて、煩い。
 音がうるさくて、自分の声が聞こえない。自分が何か言っているような気がする。そんなことない。何も言っていないのに。
  なんだか疲れちゃったな。
 カンカンカンカンと音が鳴っている。不明瞭な頭の中で、なんだか急に、全てが馬鹿みたいに思えてきた。苦しい。ずっと、ずっと苦しい。そう、そうだ、もう終わりにしようよ。どれだけ耐えたって許されない。許されないのは、もう疲れたから。もう、許されたい。おしまいにしたい。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 その思いに応えるように音が止み、門出を祝うように遮断機が開いた。 
 もう何の音も聞こえない。頭の中はさっきと打って変わって酷く明瞭で、とても体が軽く感じる。追い風が吹いてくる。いつの間にか全身に浮かんでいたじっとりとした汗が、風に冷やされて気持ちいい。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 きっとどこにも行けない。天国も地獄もない。だってもし本当にそれがあるのなら、私はきっとこんなに苦しんでない。きっと立方さんはあの世になんて行けてない。だったら私もきっとどこへも行けない。 
 だってそうでしょ? 私の罪を裁けるものなんて、きっと、きっともうどこにも無いんだから。
 不明瞭に揺れる視界の中を、高揚感と異様に軽い足取りに任せて歩いていたら、いつのまにか随分と高いところに来ていた。 
  ほらきっと、立方さんが呼んでるんだ。
 ここにいるの? 立方さんが? 
 全然わかんないけど、そんなの当たり前か。見て分かるならきっと、今までだって見えてたはずだ。だって、ずっとそばにいたんでしょ? 
 うん……いいよ、私もすぐにそうなってあげる。だから、そうしたらーー今度こそ許してくれる? 
 柵にしがみついて、全身を使って乗り越えて、そのまま落ちるように宙に浮かぶ。耳鳴りが酷い。息が詰まって泣きそうで。そんな中で一瞬、一瞬だけ、地上に立ってこちらを見上げる立方さんが見えた気がした。 
 ああ、立方さんが、こっちを見て、綺麗な顔で笑ってる。



1 / 1
ステキ!を送ってみましょう!
ステキ!を送ることで、作品への共感や作者様への敬意を伝えることができます。
また、そのステキ!が作者様の背中を押し、次の作品へと繋がっていくかもしれません。
ステキ!は匿名非公開で送ることもできますので、少しでもいいなと思ったら是非、ステキ!を送ってみましょう!

PAGE TOP